スッペシャル ジェネレ〜ション / Berryz工房
好き嫌いは別にして、「ハロプロで最も完成度の高い楽曲」を挙げろと言われたら、俺はこの曲を選びます。
たぶんこの曲は、思いついてから数時間で完成したんじゃないかと思うんですよね。そう思わせるくらい、楽曲の流れが一筆書きのように自然で無理がない上に、圧倒的な勢いがある。イントロからエンディングに至るまで、展開にいちいち必然性がある。
アレンジも凄い。女性コーラスの「ハッ、ハッ」とか「シャバダバ」、夏焼雅の「ぅお〜うぅおうぅおうぉおいぇーぃ」、イントロのささやき、間奏の安っぽいブラス、それぞれのフレーズが、絶対に他に換えが効かない、すべてが「これが無しでは"スッペシャル ジェネレ〜ション"という楽曲が成り立たない」っていうくらい必然性に満ちている。
勢いってことで言えば、歌詞もそうなんですよ。俺、たぶんこの歌詞は最初、仮歌のつもりだったと思う。Berryz工房の歌詞って、他のは過剰なほどにストーリー性があるのに、この曲は全くのナンセンスでしょう? 「なんで池袋?」とか「そんなチャラチャラした男と100万年も続いていいのか」とかもそうだけど、「そもそもスペシャルジェネレーションラブって何よ」って根本的な疑問もある。
だから、これは俺の推測なんだけど、多分、録音する前に別のちゃんとした歌詞を作ったと思う。今のこの歌詞は商品化できるかどうかのギリギリのラインだと思うもん。だけど、適当に作ったこの仮歌が余りにもメロディと一体化してたので、仮歌を超える詞にならなかったんじゃないかな。「どーたらこーたら」とか「いーけぶーくろを過ぎたってー」とかのハマり方ってなかなか超えられないですよ。んで「じゃーちょっと意味不明だけど、このままでいいか!」って話になったのではないか、と。その辺の強引さがまた楽曲に勢いを与えているんじゃないかな−、と俺は思う。
さらにPVの作りにも、相当な強引さを感じる。もう勢いだけでやってるんじゃねーか、みたいな。っていうのは、サビの手をクロスさせるダンスをはじめ、青い放射デザインのバックとか、全体的に初代ウルトラマンの雰囲気を表現してると思うんだけど、それって単に歌詞の「100万年過ぎたって〜」ってフレーズが宇宙的な響きだからってだけなんだよね、たぶん。PV&ダンス制作者の解釈によってはひょっとして恐竜踊りになる可能性もあったかと思うと、ヒヤヒヤしますね。
と絶賛してまいりましたが、好き嫌いでいうと俺はそんなに好きじゃない。この猥雑さがどうにも。でも、十代前半の女の子を集めて、よくもまあこんなに猥雑な雰囲気を表現したものだなと思う。そこも、この曲の凄さのひとつ。
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